風力発電は、他の再生可能な自然エネルギーを使った発電に比べると、発電コストが安く、事業化しやすいと言われています。現在では、世界各地でウインドファームの建設が進んでいます。
日本国内でも、北海道や東北地方を中心に、風が強く、広い土地を確保できる地域で、ウインドファームが増えています。
風力発電が普及した背景には、発電した電気を、電力会社に売電できるようになったことがあります。そのため、事業目的での導入が進んでいます。
風力発電機は、大型化するほど、発電効率が高くなります。また、個々の風力発電機は、風況によって発電量が大きく変化しますが、ウインドファーム全体でみれば、発電量の変動を、なめらかにすることができます。
したがってウインドファームでは、100mを超える大型の風力発電機が、複数建設されています。
風力発電機は、ブレード(回転羽根)の面積が大きくなれば、それだけ多くのエネルギーが得られます。
風力発電のエネルギー源である風は、地上付近では、地形や建物の影響を受けます。でも 100m上空では、その影響は少なく、しかも風が強いというメリットもあります。
風力のエネルギーは、風速の3乗に比例して強くなります。つまり風速が2倍になれば、エネルギーは8倍になります。上空の強い風が発電には有利なのです。
またウインドファームには、複数の風車が設置されていますが、風車同士の影響の問題があります。
風上の風車で風を受けると、後方の風車に何らかの影響を与えます。そのためウインドファームでは、風車の間隔を、綿密にシミュレーションして建設されています。
ウインドファームを建設するには、風況に恵まれた、広い土地の確保が必要です。そういった場所は、山奥になることもあるので、機材を搬入する道路が必要になります。また近くに送電線網があることも重要です。