風力発電 期待されているマグナス風車について。

風力発電 システムの風車自体も進化していて、「マグナス効果」という揚力を利用した、「マグナス風車」が実用化されています。

マグナス効果とは、球や円柱が回転しながら、正面から風を受けると、そこに揚力が発生することです。

風の方向と回転の方向が同じ部分では風速が速くなり(気圧が低い)、その反対側では風速が遅くなる(気圧が高い)ので、気圧が低い方向に揚力が働きます。

この揚力で風車を回転させているのが、マグナス風車です。

マグナス風車は、プロペラの代わりに、円柱の形をした翼を使います。円柱は、螺旋(スパイラル)状のひだを付けた構造にすると、揚力が増します。そのため、スパイラルマグナス風車とか、スクリューマグナス風車とも呼ばれています。

マグナス風車の特徴は、それぞれの円柱自体がモーターで回転することです。回転しながら風を受けることで、マグナス効果の揚力で、風車が回転します。

プロペラ型も風を受けると、揚力が発生しますが、マグナス風車は円柱が回転することで、揚力がさらに大きくなります。

マグナス風車は揚力が大きいので、風車の回転数が少なくても、パワーを得ることができます。そのため、風車の騒音が小さくなります。

プロペラ型に比べて、低速で回転するので、人や鳥などへの危険性も少なくなります。

マグナス風車は、安全性や騒音の問題を解決できる可能性があるため、これまで風力発電を設置できなかった場所まで用途が広がります。

また、円柱の回転をコントロールすることで、風車自体の回転もコントロールできます。

マグナス風車では、風車を回転させるためには、円柱が適度な速度で回転している必要があります。円柱の回転を止めると、風車の回転も止まります。(ブレーキ装置は不要)

実は円柱が回転することが、メリットにもなっています。強風の中でも、円柱の回転を調整することで、過回転を防止しながら、発電を続けることができます。そのため強風や台風に強いと言われています。

構造的にも、扁平のプロペラ型より、円柱のほうが耐久性があるとされています。

以上のように、マグナス風車は、従来の風車より、発電効率が高く、耐久性もあります。メンテナンスも少なくて済むので経済的です。そして騒音が小さく、安全性が高いという特徴があるため、期待されている風力発電です。

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