*風況とは、風の状況、状態のこと
風車は回転軸の方向で、「水平軸型」と「垂直軸型」に大別できます。そして水平軸型と垂直軸型には、さらにいろんな種類があります。
(1)水平軸型
プロペラ型、多翼型、セイルウィング型、オランダ型
私達がよく見かけるプロペラ型は、水平軸型の一種です。水平軸型は、発電効率を上げるために、ブレードを風の方向へ向ける必要があります。
プロペラ型は、エネルギーの変換効率が一番高いと言われています。ブレードの枚数で、1枚翼、2枚翼、3枚翼などがあります。
またプロペラ型は、大型化しやすいため、大規模な風力発電システムは、ほとんどがプロペラ型です。
(2)垂直軸型
ダリウス型、ジャイロミル型、直線翼型、
サボニウス型、パドル型、クロスフロー型、S型ローター型
垂直軸型は円筒に近い形なので、どの方向からでも風を受けることができます。そのため風の方向に関係なく発電できることがメリットです。
また垂直軸型は、弱風でも発電できることや、デザイン的にも面白い形をしているので、街中に設置するのに適しています。
それぞれの風車で、風力を回転エネルギーに変換できる能力が違います。同じ風が吹いていても、取り出せるエネルギー(パワー係数)に違いが出るのです。
サボニウス型やクロスフロー型は、弱風でも発電できますが、変換効率はあまり高くありません。
*パワー係数のピークが弱い風速にある
それに対しプロペラ型は、強風が必要ですが、変換効率は一番高くなります。
*パワー係数のピークが強い風速にある
したがって、設置場所の風況に適した風車を選ぶ必要があります。プロペラ型でも風が弱ければ、水平軸型より発電できないことがありえるからです。